こんにちは、KOKIです。
社会人になってから英語をやり直し、5年くらい経ちました。今はTOEICだと975です。
その過程でいろんなリスニング勉強法を試行錯誤しながら、継続してきました。
リスニングに限らず、社会人の英語上達で超大切なのは、「勉強の効率と質」と「継続」をいかに両立するか、ということ。
そんな考えをもとに、「レベル別でおすすめの英語リスニング勉強法」と、それを「継続するための方法」を、シェアします。
社会人向けの英語リスニング勉強法【レベル別】
結論からいうと、目的やレベル感に合わせて、2パターンあります。下記のとおり。
- 初心者向け
→アプリを使ったディクテーション(※1)
→音声付きリーディング - わりと本気の方向け
→音読とシャドーイング(※2)
※1.ディクテーション:聞いた英語を書き取る(文字に起こす)リスニング勉強法
※2.シャドーイング:英語を聞きながら、その少し後を追いかけるように発音する練習
具体的なやり方を説明する前に。
前提として2つだけ、お伝えさせてください。下記です。
- 社会人が英語を上達させるために重要なマインド
- リスニング上達の仕組み
まずこの2点をおさえてから、このあと説明するリスニング勉強法を実践してみていただきたい。上達する確率が、確実に上がります。
社会人が英語を上達させるために重要なマインド
下記のとおりです。
「学習の継続」を最優先しつつ、その上で「学習効率と質」を高める最大限の工夫をする
英語上達は、めっちゃ時間がかかります。でも、社会人は1日何時間も英語に充ててられないですよね。
なので、趣味で英語を勉強してるなら別として、学習の「効率」とか「質」には、絶対に、こだわるべき。上達スピードが、まったく変わってきます。
ただし経験上、効率や質を重視すると、「継続」の難易度が上がります。できることの幅が狭まるし、意識することも多くなるからです。言うまでもなく、学習を「継続」できなければ、上達しません。
大切なのは、上記マインドを踏まえた上で「自分に合った勉強法」を選ぶこと。
山登りみたいなもんです。早く頂上へ着きたければ、ルートは”急に”なります。緩やかなルートなら、時間がかかります。大切なのは、自分の体力や目標に合った最短ルートを、自分で選ぶことです。
この記事で紹介するリスニング勉強法は、そんな考え方を前提として紹介してます。なので、下記のとおりになります。
- 初心者向けの勉強法
=続けやすさを重視(上達スピードは遅い) - 本気の方向けの勉強法
=継続は大変だけど最短ルート
ぜひ、自分に合いそうな勉強法を選んで、試してみてください。
まずはリスニング上達の仕組みを知っておこう【2ステップ】
続いて、リスニング上達の仕組みを簡単に説明します。これを知ってはじめて、「質」を意識した学習ができます。
リスニング上達は、基本的に下記の2ステップです。
- ステップ①:英語の「音」と「意味」をセットで覚える
=”意識的に”聞き取れる英語を増やす - ステップ②:覚えた「音」と「意味」を定着させるために、繰り返し聞く(もしくは話す)
=”無意識に”聞き取れるようにしていく
つまり、英語リスニングは、たくさん聞くことで、徐々に耳が慣れて聞き取れるようになっていくものではない、ということを覚えておいてください。たとえそう感じることがあっても、です。
そうじゃなくて、英語の音とか意味をしっかり”覚えていく”必要がある、つまり、単語学習とかと同じです。この意識がないと、リスニング学習は確実に、失敗します。
余談として、僕はまさに「たくさん聞けば耳が慣れる」とか思って、英語ニュースを毎日聞き流してたことがありました。マジで、無駄でした。
初心者向けのリスニング勉強法【おすすめは2つ】
お待たせしました、ここから具体的なリスニング勉強法について説明していきます。
まずは、初心者向けの勉強法から。
ここでいう初心者とは、下記のような方を指します。
- 英語があまり得意じゃない
- 現状リスニング力が必要なわけじゃない
- 勉強自体の習慣もないから、ゆるくはじめたい
当てはまりそうなら、繰り返しになりますが、おすすめのリスニング勉強法は2つ。
- アプリを使ったディクテーション
=狭く着実に聞き取れるようにする - 音声付きリーディング
=広くおおざっぱに聞き取れるようにする
どちらもさっき説明したリスニング上達法のステップ①、「意識的に聞き取れる英語を増やすための勉強法」です。違いは、「狭く深く」か「広く浅く」か。
かつ、電車で通勤中とかにアプリで勉強できるので、社会人にオススメです(おすすめアプリはあとで紹介します)。
1.ディクテーション
ディクテーションは、英語を聞いて、それを書き取って(文字に起こして)いくリスニング勉強法。
ディクテーションをやると、「文字にできなかった英語」=「自分が聞き取れない英語」として、頭にガッツリ残ります。
参考記事:【経験から語る】ディクテーションは意味ないのか【結論:あります】
結果として、英文を確認したときに「あの音は、この単語だったのか!」と、自分が聞き取れなかった英語の「音」が覚えやすくなるんですよね。
なので、初心者が音を覚えるリスニング勉強法として、効果的です。
やり方は下記のとおり。5ステップです。
- 音声を聞いて、聞き取れた英語を書き取る
- ステップ1を、これ以上聞き取れなくなるまで繰り返す
- 英文を見て、(正しく)聞き取れなかった英語を確認&音声を聞き直す
- 英文の意味を確認する
- もう一度音声だけで聞いて、しっかり聞き取れる&理解できるか確認する
ディクテーションはアプリ一択
ディクテーションは英語を「書き取る」ので、本来「紙とペン」が必要です。超絶、めんどくさい勉強法です。
ですがご安心を。現代は、ディクテーションが快適にできるアプリがあります。
参考記事:ディクテーションにおすすめのアプリ3つ【初心者向け】
僕はスタディサプリENGLISHというアプリを使ってました。
ストーリーに沿って実用英会話を学んでいくアプリでして、ディクテーション以外にも、内容を理解するリスニング問題とか、聞き流しもできます。
1回の勉強時間も5分〜10分くらいなので、たとえば通勤時間とか、寝る前のベッドで、サクっとできるのがいい。リスニングを習慣にしやすいです。
参考記事:スタディサプリ英会話の口コミ【2年以上使った僕の正直な感想】
有料(月額2,170円)ですが、僕はこのアプリのディクテーション&聞き流しでリスニング力の土台ができたので、使ってよかったと思ってます。
気になる方は、1週間は無料なので、とりあえず試してみてもいいかと。
無料でスタディサプリENGLISHを試してみる【公式ページ】
2.音声付きリーディング
もし英文をある程度スラスラ読めるなら、音声つきのリーディングもありですね。
音声付きで英語が読める適当なアプリを用意して、下記の3ステップで勉強すればOK。
- 音声を聞いて内容理解に挑戦
- 英文を読んで理解する&発音がわからない英語の音を聞いて確認する
- もう一度音声を聞いて、聞き取れる&理解できるかチェック
広く浅く、英語の音を覚えられます。
音声付きリーディングにおすすめのアプリ
たとえば、これとかですかね。
無料だし、自分の興味関心に合った記事をリスニングできるのがいいです。僕も昔、似たようなアプリを使ってました。
音声がAIなので微妙なのと、いろいろ使いにくい部分もありますが、ちょっと英語に触れる習慣を作るにはちょうどいいと思いますよ。
本気の方向けリスニング勉強法
続いて本気の方、具体的には、下記のような方向けのリスニング勉強法です。
- 普段からわりと英語を使う(触れる)機会がある
- 現状、実務でリスニング力が必要な場面がある
- できるだけ短期間で、確実にリスニング力を上げたい
上記に当てはまりそうな方におすすめなのが、音読とシャドーイング。
シャドーイングとは、音声を聞きながら、そのすぐあとを追いかけるように発音していく勉強法です。
僕はTOEICをきっかけにシャドーイングをはじめてから、リスニングと発音が一気に、上達しました。
参考記事:英語シャドーイングを6ヶ月続けた効果がヤバかった【やり方も解説】
通勤時間じゃ無理なので、家で勉強時間を確保する必要があります。慣れるまでは大変ですが、効果は絶大です。
まずは音読で「音」と「意味」をセットで覚える
いきなりシャドーイングは難しいので、まずは音読から。
繰り返しになりますが、効果的なリスニング上達法は、下記の流れです。
- ステップ①:英語の「音」と「意味」をセットで覚える
=”意識的に”聞き取れる英語を増やす - ステップ②:覚えた「音」と「意味」を定着させるために、繰り返し聞く(もしくは話す)
=”無意識に”聞き取れるようにしていく
音読は、ステップ①の勉強法として効果的。
英文の音を聞いて、それをマネして音読すれば、「音」を覚えられます。同時に、意味も考えながら音読すれば、「意味」もセットで覚えられます。
やり方は、下記のとおりです。
- 英文の意味を確認(読めるようにする)
- 音声を聞いて、マネして音読(スムーズにできるまで繰り返す)
- 英文の意味を考えながら、感情を込めて音読
参考記事:【注意点あり】音読の効果的なやり方を解説する【5ステップ】
次にシャドーイングで覚えた英語を定着させる
音読で「音」と「意味」をセットで覚えたら、次はそれを聞いて瞬時に(無意識に)理解できるようにしていきます。リスニング上達法のステップ②ですね。
そのために効果的なのが、シャドーイング。
文字を見ずに音声だけを聞きながら、そのあとちょっと遅れて、同じように発音していきます。
すでに音読してるので、発音はある程度スムーズになってるはず。なので、できるだけ「聞いて内容を理解すること」に集中しながら、発音してください。
これを、「自分がその英文を話している感覚」になるまで、繰り返し練習します。
そうすると、その英文は日本語のように無意識に聞き取れるようになります。
+αでたくさん英語を聞けば完璧
あとは、音読&シャドーイングしている英語と同じくらいのレベルの英語を、普段からたくさん聞きましょう。
というのも、シャドーイングできる英語が増えていくと、同レベルの英語であれば、聞くだけで覚えられる(※)ようになるからです。
結果として、加速的にリスニングが上達していきます。
※「暗記できる」というわけじゃなく、「音」と「意味」をセットで覚えられる、ということです。
音読&シャドーイングに使う英語の選び方
音読とシャドーイングに使う英語は、できれば下記を満たしてるものにしてください。
- 読めば十分理解できる
- 自分が興味(もしくは聞く機会)のある内容
- 音が崩れすぎていない(映画は不向き)
あとはスクリプト(台本)が確認できるものであれば、なんでもOKです。
あえておすすめするとすれば、速読速聴・英単語シリーズはいいですよ。
レベルやジャンル別に分かれてるし、重要単語を覚えられるので効率的です。僕は「Business」以外全部持ってまして、「Opinion」と「Advanced」は、英検1級のときによくシャドーイング用として使ってました。
【注意】正しい方法でやらないと逆効果になる可能性あり
音読とシャドーイングに関して1つ、注意点です。
この勉強法、正しくできればかなり効果的にリスニングが上達できるんですが、やり方を間違えると、むしろ逆効果になる可能性もあります。
たとえば「自分で発音して音を覚える」という勉強法の性質上、そもそも発音がおかしいまま練習すると、「おかしな発音で覚える=余計に聞き取れなくなる」なんてことが起こりかねないです、、、
なので、基本的には発音の基礎を学んでから練習するのが確実。発音の勉強法は…需要があれば記事にします。笑
独学が不安ならプロのサポートつきサービスも要検討
もしくは、プロに発音を添削してもらいながら、音読&シャドーイングができるリスニング学習専用アプリもあったりします。
有名どころは、大手英語コーチングのプログリットのアプリ、「シャドテン」ですね。
僕も使ったことありますが、自分のレベル&興味・関心に合った英語を選べて、録音機能もあるので、質の高いリスニング学習ができますよ。
参考記事:【口コミ】シャドテンを使ってみた感想【効果はあるけど人を選ぶ】
独学じゃ不安な方は、このアプリを使うのもありです。
プロのサポートつきなので月額21,780円と高めですが、だからこそ、使い始めるともうやらざるを得ません。(笑)
ダラダラと勉強せずにいてしまう方は、自分のスキルへの投資だと思って、試してみては。1週間無料で使えます。
社会人がリスニング学習を「継続」する方法【モチベーションは無意味】
この時点ですでに「よし、記事を読み終わったら、早速やってみよう。」と思ってる方は、すばらしい。行動が早い人は、確実に、上達も早いです。
ただ、勢いで勉強をはじめたままだと、たぶん挫折します。勉強を始めたら、同時にそれを「継続するための方法」を考えましょう。
このとき重要なのが、学習を継続するためにモチベーションはなんの役にも立たない、ということ。
昔の僕は「どうやったらモチベーション維持できるだろうか、、、」とか考えてましたが…断言します、モチベの維持なんてムリですよ。
大切なのは、「モチベーションに頼らずに継続できる仕組み」を考えることです。
効果的な方法は、下記の2つ。
- 「シンプルな計画」を立てて、学習を「習慣化」する
- 半強制的にやらざるを得ない環境を作る
具体例をあげつつ、順に説明します。
1.「シンプルな計画」を立てて、学習を「習慣化」する
学習を継続するための基本戦略が、「習慣化」すること。
そして習慣化するための第一歩として僕がいつもやってるのが、「シンプルな計画を立てること」です。
シンプルな計画を立てると、行動がすべて明確になります。結果、行動に「迷い」と「バラつき」がなくなり、習慣化しやすくなります。
シンプルな計画の立て方【簡単】
シンプルな計画の立て方は簡単でして、下記3つを決めるだけです。
- 「いつ(勉強のタイミング)」
=「時間」ではなく、すでに日常でルーティン化してる行動の後にすること - 「何を(勉強に使う教材やツールと、勉強法)
- 「どのくらい(勉強の量=教材のページ数や練習の回数など)
=最初は絶対達成できるくらい少ない量にすること
具体例は、下記のとおり。
「いつ(勉強のタイミング)」
・朝起きてコーヒーを淹れたら
・通勤電車に乗ったら
「何を(勉強に使う教材やツール、勉強法など)」
・〇〇アプリのディクテーション
・〇〇教材の△△の英語を使って音読とシャドーイング
「どのくらい(勉強の量)」
・問題5問分
・(音読とシャドーイングを)10回ずつ
とにかく、「行動を明確にすることで迷いをなくすこと」が大切です。
立てた計画を「見える化」すると確実に実行できる
計画だけ立てて満足して、結局やらない、みたいな経験は誰しもあるはず。
これを避けるためには、立てた計画は普段から目に入るところに「見える化」しておくのがオススメ。できれば、勉強をする前のタイミングで目に入る場所がいいですね。
例えば、スマホのロック画面、デスク、など。僕はよくスマホのロック画面に計画とか目標を見える化してました。
2.半強制的にやらざるを得ない環境をつくる
「やらざるを得ない環境」を作れば、習慣化しなくても、続けられます。
「やろうかなぁ、、、」とか考えてる場合じゃなく、「やるしか選択肢がない」状況にするんです。本気で上達したいなら、結局これが一番強いですね。
たとえば、下記の通り。
- 目標宣言と学習記録をSNSで公開する
- TOEICとか試験に申し込んで、家族や友達に目標が達成できなかったときのペナルティを伝える
- お金を払ってコーチ的な人についてもらう
僕自身、TOEICをきっかけに英語を本気で頑張り始めたんですが、当時は上記に近いことを、全部やりました。
- Twitterで「半年でTOEIC900取る」と目標宣言&学習記録公開
- 「TOEIC900を取れなかったら、もう英語は諦める」と紙に書いて彼女に伝える
- 月額制の教材に課金して、「頑張らないと毎月お金が無駄になる」状況にする
結果としてマジで頑張りまして、目標をはるかにこえて半年で965を取れたので、本気の人は、こういう方法もありですよ。誇張抜きに、英語学習人生が一気に変わるので。
社会人向けリスニング勉強法まとめ【今日からはじめよう】
記事が長くなったので、まとめます。
改めて、社会人におすすめのリスニング勉強法は下記のとおり。
- 初心者向け=「ディクテーション」または「音声付きリーディング」
- 本気の方向け=「音読からのシャドーイング」
記事内で紹介したアプリや教材は、下記です。
ディクテーションにおすすめのアプリ
ドラマ仕立てのストーリーを楽しみつつ、コツコツと着実に聞き取れる英語を増やしたい方は、このアプリをどうぞ。
「音声付きリーディング」におすすめのアプリ
自分の興味にあった記事を読みながら、リスニングの習慣を作りたい方は、このアプリをどうぞ。
「音読&シャドーイング」におすすめの教材
重要単語を覚えつつ、自分のレベルにあった英語を独学で音読&シャドーイングしたい方は、こちらの教材をどうぞ。
プロの発音添削つきリスニング特化アプリ
プロの発音添削やサポートつきで、短期間でリスニング力を上げたい本気の方は、こちらのサービスをどうそ。
以上、リスニング勉強法、おすすめ教材、学習の継続方法、まとめて紹介しました。
あとは”やるだけ”です。
この長文を最後まで読んでくださる方は、わりと意識が高いはず。ぜひ今日から、リスニング上達に向けてほんの少しでも、行動してみてください。英語が上達する人は、ここで行動ができる人です。
「英語が聞き取れる」ってもしかしたら今は想像できないかもですが、正しく学習を継続したら、本当に、日本語みたいに聞き取れるようになりますからね。頑張ってください!
リスニング勉強法に関してなにか質問やご相談などありましたら、なんでもコメントをください。同じ社会人の英語学習仲間として、応援してます。