こんにちは、KOKIです。
『ディクテーションってぶっちゃけどうなの?意味あんの?シャドーイングとか音読の方がいいんじゃないの?』
そんな方向けの記事です。
結論はタイトルのとおりでして、ディクテーションは意味ありますよ。
僕自身、ディクテーションは初心者の頃に2年くらい、やってました。
その結果リスニング力の土台ができたし、なにより楽しかったんですよね。
そんな経験+学習法としての理論的な話も合わせて、お伝えします。ディクテーションを学習に取り入れるかどうか、これで迷わないはず。
ディクテーションは意味ないのか【結論:あります】
繰り返しになりますが、ディクテーションは意味あります。まずは理論的な話から。
主な効果は下記の2つです。
- 英語の「正しい音」を覚えられる
- 「文法」の知識が身につく
順に説明します。
1.英語の「正しい音」を覚えられる
ディクテーションをすることで、英語の「音」を覚えられる=リスニング力が上がります。
リスニング上達の第一歩=「正しい音」を覚えること
前提として、リスニング上達の基本は
- 英語の「正しい音」と「意味」をセットで覚える
- 自分のレベルに合った英語をたくさん聞く
の2つです。
で、このうち真っ先に必要なのが、英語の「正しい音」を覚えること。
なぜなら日本人って、単語は知ってても、その「音」を間違えて覚えてたりするからです。カタカナとか。僕もそうでした。
その結果、「読めるのに聞き取れない」なんてことが起きます。たぶん経験あるはず。
なので、まずは「正しい音」を覚える必要があるんですが、そのために効果的なのが、ディクテーションです。
ディクテーション=「正しい音」が記憶に残りやすい
というのも、ディクテーションで「書き取れなかった=間違えて覚えていた(知らなかった)英語の音」って、記憶に残りやすいんですよ。
たとえば、「Not at all.(ナラロー)」をディクテーションするとします。
「ノットアットオール=間違えた音」で覚えてると、実際に「ナラロー=正しい音」を聞いても、書き取れません。
『ナラロー?聞いたことない単語だな…』
みたいになります。
で、答えを見てみると、なんと知ってるはずの「Not at all.」だった。すると、
『え、「Not at all.」って、「ノットアットオール」じゃなくて「ナラロー」って発音するのか!』
と、「正しい発音」に気づきますよね。
この『ナラローって発音するのか!』がポイントでして、この気づきによって、「正しい音」が強く記憶に残る=リスニングが上達するわけです。
2.文法が身につく
意外かもですが、ディクテーションは文法の学習にもなります。
なぜならディクテーションをするときは、音だけでなく、ときには文法知識も活用する必要があるからです。
ディクテーションには文法知識も必要
たとえば、下の英語をディクテーションするつもりで、3回くらい聞いてみてください。
たぶんですが、
I expect … last much longer than this.
「…」の部分が、うまく聞き取れないんじゃないかと思います。
じゃあ、正解はというと、下のとおり。
I expected it to last much longer than this.
「もっと長持ちすると思ったんだけど。」
この部分を「音だけ」で聞き取るのは、かなりハードです。音だけじゃなくて、
expect A to do:Aがdoすることを期待する
という「文法(表現)の知識」がないと、なかなか聞き取れません。
さっきのは僕の発音なのでまだ聞き取りやすいかもですが、実際のネイティブの発音を音だけで聞き取るのは、ほぼ無理です、、、
ディクテーション=音をヒントにした文法穴埋め問題
なので、ディクテーションは、必然的に「音をヒントにした文法穴埋め問題」にもなるんですよね。
結果として、
- 自分が知らなかった文法知識に気づく→覚える
- 覚えてた文法知識をアウトプット→深く定着
みたいな感じで、文法が身につく、というわけです。
今回の例だけでも、「expect A to do」が強烈に記憶に残った方もいるはず。
これが、ディクテーションの効果です。
ただし、ディクテーションは「不要」です
以上のとおり、ディクテーションは理論的にも効果あります。
が、別に「やらなくてもいい学習」です。
なぜなら、ディクテーションの効果は、他の学習でも得られるからです。
- 「正しい音」を覚える→「音読」とかでOK(むしろ発音して覚えた方がいい)
- 「文法」が身につく→普通に文法の勉強すればOK
上記のとおり。
「自分が聞き取れない英語を明確にできる」という点では、ディクテーションは役立ちます。が、単に上達することだけ考えると、その必要性はあまりないんですよね。
なので、基本的にディクテーションは「不要」です。
『じゃあ、やっぱりディクテーション意味なくね?』と思うかもですが、そうとも言えないんです。
ディクテーションは初心者にオススメ【理由3つ】
単純に効果だけを求めるなら、ディクテーションは不要です。
しかし、僕は自分の経験から、初心者のリスニング学習として、ディクテーションをオススメしたい。理由は下の3つです。
- やることがシンプルでわかりやすい
- 上達を実感しやすい
- 文法の復習になる
1.やることがシンプルでわかりやすい
ディクテーションは、聞いた音を文字、つまり、「見える形」にする学習法です。
なので、「できてる・できてない=学習の達成度」を、目で見て確認できるんですよね。これは大きなメリットでして、やり方に迷わず進められるんです。
他のリスニング学習法はややこしい
というのも、他のリスニング学習はちょっとややこしいんですよ。
本当に正しく学習できてるかどうか、「自分の感覚」で判断しないといけないので、、、
たとえば「音読」。効果的にリスニング力を上げるには、ネイティブの発音をマネする必要があります。
このとき、「どこをどうやって、どのくらいのクオリティでマネできればいいのか」、そのために「何回くらい繰り返せばいいのか」など、自分の感覚で進めないといけません。
これ、初心者の頃だと難しいんですよね。しかも、判断を誤ると、「やったのに効果が出ない」こともありえます。
ディクテーション=文字にできればOK
それに比べてディクテーション、基本的に「文字にできるようになった=聞き取れるようになった」です。復習も、「文字にできるようになるまで繰り返せばOK」です。超わかりやすいですよね。
なので、あまり難しいことを考えずにサクサクと学習を進められます。
そして学習が継続できれば、リスニング力も上がっていきます。
2.上達が実感しやすい
そして、「できてる・できてないが明確」だと、上達を実感しやすいです。
たとえば、最初は聞き取れなかった(書き取れなかった)「Not at all.」が、復習のときに書き取れたら、あたらしく英語の音を覚えた=リスニングが上達したと言えますよね。
僕自身、初心者の頃はスタディサプリENGLISHっていうアプリでディクテーションしてたんですが、各レッスン「聞き取れない英語」がなくなっていくのが楽しくて、ゲーム感覚なので、ハマりました。
参考記事:スタディサプリ英会話の口コミ【2年以上使った僕の正直な感想】
もちろん、いきなりリスニング力全体が上がった実感はできないですよ。
でも、「聞き取れる英語」が増えてることを確かめつつ進めるのは、めっちゃ安心感があります。
3.文法知識の復習にもなる
お伝えしたとおり、ディクテーションは文法学習にもなります。
これは、まだ文法知識が定着しきっていない初心者にとって、一石二鳥です。
で、やっぱり普通に文法を勉強するより、記憶に残りやすいんですよ。
音のヒントがあるから尚更、書き取れずに答えを見たときに『うわ、そうだった…!』となるんですよね。聞き取れなかった音と文法知識が、頭の中でつながるというか、、、やったらわかります。笑
そんな感じで、効率的ではないにせよ、効果的な文法学習ができるのもメリットです。
ディクテーションにはデメリットもあり
ここまで読んで、『ディクテーション、ありかもな。』と思った方もいるはず。
ただ、やり方によってはデメリットもあるので、伝えておきます。主に下の2つ。
- 内容理解がおろそかになりがち
- 紙に書くのはコスパが悪い
1.内容理解がおろそかになりがち
ディクテーションは音を聞き取る学習法なので、「意味(内容理解)」がおろそかになりがちです。
たとえば、
- 「ナラロー」が「Not at all.」と聞き取れたはいいけど、意味は覚えてないまま
- 内容よりも音ばかりに集中してリスニングする癖がつく
みたいになるおそれがあります。これだと、リスニングはできないままです。
なので、ディクテーションでは
- 「音」だけじゃなく、必ず「意味」もセットで覚える
- 必ず内容を理解して聞く練習も取り入れる
ようにしてください。
2.紙に書くのはコスパ悪いかも
ディクテーション、初心者にオススメなんですが、普通に紙に書くのは、、、コスパ悪いと思います。
時間もかかるし、デスクでやらないといけないし、初心者の頃にこれを継続するのは、正直キツイかと…。
その労力をかけてまでやるメリットは、微妙といったところです。
コメントでご指摘をいただいたので追記です。もちろん、紙に書くディクテーションにもメリットはあります。たとえば、スペルは紙に書いた方が確実に覚えやすいです。
とはいえ、やっぱり大変なことには変わりないので、単純に初心者にとっての費用対効果を考えると、おすすめとは言いづらいですね、、、
なのでやってみて楽しく継続できればいいですが、キツければ、代わりにアプリを使うのがおすすめです。
アプリなら、寝る前のベッドでも快適にディクテーションできますので。
僕自身、紙に書くディクテーションは一瞬で挫折しました。が、アプリだと1年ほど続けられまして、結果としてリスニングの感覚をかなりつかめたので、オススメです。
ディクテーションが微妙なら、音読しよう
もしディクテーションをやらずにリスニング力を上げたい場合は、音読をしましょう。
自分でも発音して音を覚えていくことに抵抗がないなら、それがベストですので。
音読の具体的なやり方は、下の記事へどうぞ。
【注意点あり】英語音読の効果的なやり方を解説する【5ステップ】
では、そんな感じで記事を終わろうと思います。
改めて、ディクテーションは普通に意味あるので、リスニング学習を習慣にするキッカケとしてオススメですよ。
僕のように紙に書くのがめんどくさくて続かなければ、アプリを使いましょう。
英語ディクテーションに本気でおすすめのアプリ3つ【初心者向け】
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m
なにか質問等ありましたら、気軽にコメントしてください!
なかなか、丁寧な説明有難うございます。
そう言っていただけると嬉しいです!
何か質問等ありましたら、またいつでもコメントをください(^^)
紙に書くことで記憶しやすくなったりとメリットもあるので、筆者様が面倒くさくて続かなかったからと一概にアプリに誘導するのはいかがかと思います。(色々事情があるのかもしれませんが。)
コメントをありがとうございます!
おっしゃるとおり、紙に書いた方がスペルなどは確実に覚えやすいのでメリットもあります(^^)
ただここで僕が伝えたかったのは、あくまでもリスニング力を上げたいならば、その労力に対して得られる効果は微妙、といったことです。汗
ただ、確かに現状だと紙に書くディクテーションを全否定しているようにも捉えられてしまうので、追記、書き換えておきます!
ご指摘をありがとうございました。m(__)m