英語の音読って良く効果的だって聞くけど、実際どうなんだろう?どんな効果があるのか、効果的なやり方も教えてほしい。
こういった疑問にお答えします。(^^)
僕は英語学習をコツコツと続けて、現在はTOEICで言うと965です。今まで、音読を戦略的に取り入れて英語力を伸ばしてきました。
その経験から
- 音読は効果あるのか?
- どういう時に音読を取り入れたらいいのか?
- 音読する時の注意点と効果的なやり方
をシェアしたいと思います。
巷では「英語は音読だ!」みたいに、なんだか「万能な英語勉強法」みたいに捉えられてる気がしますが、ぶっちゃけひたすら音読とか効率悪いというのが僕の考えです。
とはいえ、効果的な勉強法であることも間違いない。
そういった観点から、ただ修行みたいに音読するんじゃなくて、ちゃんと目的を意識して効果的に英語を上達させるために音読しましょう、といった内容をお伝えしていきます。
英語の音読は効果あるの?→あります
音読は効果ありますよ。主に下の2つです。
- 文法や単語の使い方を体で覚えらる
- 聞き取れる英語を増やせる
1.文法や単語の使い方を体で覚えられる
一番大きな効果がこれ。文法とか単語の使い方を、知識としてだけじゃなくて体&感覚で覚えることができます。
初心者の頃は、英語を読むときに
「” be going to”だから未来のことで、”~するつもり”だな。」
とか
「” I went to a party with my friend last night. “ってことは、えーっと、”昨日の夜に、友達と…”」
みたいに、「日本語や文法を考えて」理解したり、「後ろから日本語に訳して=返り読みして」理解してしまいがちですよね。
文法や単語の意味はちゃんとわかってても、それが知識どまり、つまり「頭で考えないと出てこない状態」だと、こうなってしまうわけです。
このままじゃ英語をスラスラ読むことはできないし、リスニングでは英語のスピードに理解が追いつけなくて、思考停止してしまいます。
こういう事態を解決するために効果的なのが、音読です。
音読をすると、
- 英語を強制的に前から読む=文法が感覚として身につき、返り読みのクセがなくなる
- 感情を込めて、声に出して読む=日本語を考えなくても意味がわかるようになる
ので、結果的に、「英語を英語のまま理解する感覚」が身につきます。
【注意】音読”だけ”じゃ英語のまま理解できるようにはなりません
残念ながら、音読「だけ」じゃ英語のまま理解できるようにはなりません。
なぜなら、英語のまま理解できるようになるには、そもそもとして「大量のインプット」が必須だから。
単語も文法も、いろんな文脈でいろんな使われ方をします。単語なんて基本的なやつだけで2000語くらいあるわけなので、組み合わせは無限と言ってもいいほど。
つまり、単語や文法はいろんな文脈で何回も何回も繰り返し触れないと、本当の意味で英語のまま理解できるようにはならないんです。
「じゃあ大量の英文で音読すればいいんじゃないの?」
と思うかもですが、ぶっちゃけそれは無謀&非効率なんですよね。
なぜなら、音読は文法や単語の使い方をしっかり定着させるために、何度も「繰り返す」必要があるから。
そして、発音も意識する必要があるので、「丁寧に」やらないと内容理解がおろそかになる=効果がなくなるから。
つまり、音読は「質」を重視すべき勉強法で時間がかかるので、「量」がこなせないんです。
そして言ってしまえば、大量のインプットがあれば、別に音読しなくても英語のまま理解できるようになります。
なので音読は、あくまでも「英語のまま理解するための土台づくり」だったり、「英語のまま理解するためのブースト」として捉えておいてください。
2.聞き取れる英語が増える
つまり、リスニング力が上がります。
英語が聞き取れない原因はいろいろあるんですが、特に初心者の頃にありがちな原因が、「英語の正しい音を覚えていないこと」です。
カタカナで覚えてたり、学生時代の単語テストのなごりで「チョコラテ」とかローマ字読みで覚えてたり。
さらに、英語は単語同士をつなげて発音したりするので、なおさらです。
自分が知ってる発音と実際の発音がまったく違うので、聞き取れないんですよね。
これを解決できる1つの方法が、音読です。
音読はお手本の音声をマネして発音するので、その過程で、英語の正しい音を覚えられるから。
初心者のうちは、こうやって正しい発音を覚えた英語=聞き取れる英語をコツコツ増やしていくことが、リスニング上達のカギですよ。(^^)/
英語音読はどんな時にやるべきか【目的意識を持ちましょう】
音読はすごく効果的な勉強法なんですが、かといって、ただ闇雲にやるのは避けた方がいいです。
先ほどお伝えしたとおり、音読は量ではなく質を重視するべき勉強法ですからね。
それに、漠然と目的もわからず音読してると、「本当に効果あるのかな」と不安になる→「音読 効果 期間」とかでググる、の無限ループに陥りますので、、、
なので、しっかりと効果を出すためにも、「何を身につけるために音読をするのか」、目的を意識して取り組むことが大切です。
じゃあ、どんな時にどんな目的を持って音読を取り入れたらいいのか。
主に、下の2つです。
- 総合的な英語力の基礎を身につけたいとき(初心者)
- 英語の意味がイマイチ入ってこないとき(中級者)
1.総合的な英語力の基礎を身につけたいとき【初心者】
音読の効果は
- 文法や単語の使い方を体で覚えられること
- 英語の音を覚えられること
なので、初心者が4技能すべての基礎力を身につけるために取り組むのがオススメ。
使う教材は、
- 例文つきのシンプルな文法書
- 中学レベルの単語&文法で構成されたリーディング教材
などがいいかなと思います。
2.英語の意味がイマイチ頭に入ってこないとき【中級者以上】
ある程度英語を読んだり聞いたりするのに慣れてくると、「単語とか文法はわかるんだけど、なぜか意味がスッと入ってこない英文」がでてきます。
こういうときは、まだその英文に使われてる文法や単語が知識レベルでしか定着してない可能性大なので、
意識的に音読→定着させる→次回からスラスラ読める(聞ける)ようにする
みたいにやるのがオススメです。
中級者以上になるとこういう「理解か曖昧な英文」はそうそう出てこないので、インプット量でカバーするよりも、こうして戦略的に音読を取り入れるのが有効かと思います。
ただし、単にインプット量が足りない可能性もあるので注意
「単語と文法がわかるのに英語のまま理解できない文には音読が有効」と言いましたが、もしそれが中学とか高校レベルの英文で頻繁に起こってるなら、単純にインプット量が足りてないです。
なのでその場合は音読よりも、たくさんの英語を読む方を優先してください。
もちろん音読しちゃダメなわけではないですが、ぶっちゃけそれだとキリがない&上達も遅いので、挫折してしまうかなと思います、、、
音読で効果をだすための注意点【3つある】
下の3つです。
- 意味を考えながらやる
- 適当に発音するのは避ける
- 回数や期間にこだわらない
1.ちゃんと意味を考えながらやる
これは絶対。
先ほどお伝えしたとおり、音読による一番の効果は、英語のまま理解するための感覚が身につくことです。
なので、そもそも意味を考えながらやらないと、この効果がなくなってしまいます。
2.適当に発音するのは避けるべし
音声なしの英文を使って適当に発音するのは避けた方がいいですね。それだと完全に我流のカタカナ英語を頭にすり込むことになりかねないので、、、
カタカナ英語と実際の発音はまったく違うので、適当に発音して音読すると、最悪、英語が聞き取れなくなります。
とはいえ、発音できないと聞き取れないわけじゃないので、完璧主義になることはないですよ。少なくとも、音声を聞いて、それをマネして音読する意識があればまずはOK。
3.回数や期間にこだわらない
回数や期間にこだわるのはやめた方がいいです。「何回やる」みたいに決めると、目的を見失ってしまうので…。
大切なのはあくまでも文法や単語の使い方だったり、英語の音を覚えることで、回数はただの結果でしかないはず。
なので、何回音読が必要かなんて人それぞれ全然違いますし、なんなら英文ごとにも違います。
目安が欲しいのはすごくよくわかるのですが、ごめんなさい、目安はないです。適当なことは言いたくないので、許してください…。
強いて言うなら、「何十回」もやらなくてOK。
音読する回数に目安はないですが、強いて言うなら、同じ英文を何十回も音読する必要はありません。
そこまでやるくらいなら、そもそもアプローチを変えるべきなので。
たとえばですが、ひとつの英文を10回くらい音読してもまだ理解がイマイチなら、たぶんそれ以上やったところで思考停止するだけかと思います。
何回か音読してみてしっくりこないなら、リード&ルックアップや暗唱、簡単な例文なら単語を入れ替えて英作文してみるなど、勉強法を切り替えていくべきです。
そして、そもそもとして使ってる教材にそういうスムーズに理解できない文がたくさんあるなら、単純にインプット量不足、もしくは教材選びが間違ってます。
英語音読の効果的なやり方【3ステップ】
具体的な音読のやり方は以下の3ステップ。
- 知らない文法や単語はなくしておく
- 音声を聞いて、マネして音読
- 意味を考えながら音読
シンプルです。(^^)
1.知らない単語や文法をなくしておく
音読する英文に、知らない単語や文法がない状態にしてください。そして、黙読しましょう。
初心者が音読をメインになるなら、自分がすでに十分理解できる英文、もしくは基本文法の例文がまとまってる教材を使うのがオススメ。
必要であればスラッシュリーディングをやりましょう
スラッシュリーディングをしておくと、英文の構造がわかりやすくなる=語順のまま意味を理解しやすくなるので、オススメです。
やり方は簡単で、意味がわかるかたまりごとに、スラッシュを引けばOK。
たとえば、
You’ll have a good view / of the harbor / from your bed room window.
良い景色が見れる / 港の / ベッドルームの窓から
こんな感じです。
2.音声を聞いて、マネして音読する
音声を聞いて、マネして音読します。このステップでは意味よりも発音に集中してください。
どんなやり方をしてもいいですが、丁寧に進めるなら、
音声を聞きながら黙読➡音声止める➡音読(数回)
を一文ずつやっていくのがいいかなと。
ちなみに発音のクオリティはそこまで高くなくて大丈夫です。とりあえず全力でマネしつつ、自分で「英語っぽく読めてるな」と思えればOK。
フワッとした説明で申し訳ないんですが、あんまり完璧主義になると進まないしキリもないので、自分の感覚でやってみてください。
リピーティングができるアプリを使うのもアリ
さっき紹介したやり方で音読を進めるなら、リピーティング機能つきの語学プレイヤー的なアプリを使うのがオススメ。
これとか最高です(iPhone版しかなくてごめんなさい)。

こういうアプリを使うと、自分の好きなタイミングに好きな間隔で「リピーティング用の空白」を作ることができます。なのでたとえば
英文→何秒かの空白を作る(ここで音声をマネして音読)→英文(空白・・・
みたいな勉強ができるんですよね。
さらに上で紹介したアプリは自分の声の録音までできるので、音声との聞き比べも可能。マジでオススメです。
3.意味を考えながら音読する
最後に、意味を考えながら音読します。
コツは、
- 語順のまま、意味のかたまりを意識して音読する
- 実際にその英文を話していることを強くイメージして音読する
の2つ。
これを意識して繰り返し音読すると、その英文は日本語とか考えなくても意味がわかるようになる=英語のまま理解できるようになります。
これが、その英文を使った音読のゴールです。
定期的に復習するとよし
その時はちゃんと理解できるようになった英文でも、時間がたつとまたわからなくなってる、なんてことはよくあります。
萎えますが、こればっかりは仕方がないです。
なので、一度音読した英文は定期的に復習するようにしましょう。復習間隔とかは特別几帳面になることはありません。気づいたときにやればOKです。
音読にオススメの教材&アプリ
最後に、音読におすすめの教材をサラッと紹介して終わりにしようと思います。
使いこなし基本英単語
中学レベルの単語を、簡単なストーリーに沿って身につけることができる教材。 初心者が音読をするのにすっごくオススメです。
他の教材は、今度追記します。(^^;